完成、L.a.L.L

赤いカバーが目印です

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拙著『Live and Let Live』完成しました。関東と関西で1店舗ずつの委託で、残りは自家通販です。前回以上に間口が狭いので、売上は気にしないようにしています。印刷代さえペイ出来れば、自主制作誌においては成功と定義していますので・・・。

今回はIndesign CC 2015を使用しての編集となった。仕事で使っているのもあって、それほど苦労することはなかった。複雑な操作は仕事でもやらないので、単に流し込んだだけになっているのはご愛敬です。しかし、Indesignは使いにくい。使いにくいというか、目的と機能が一致しない場面が多く、融通が利かないことが多々ある。単に使いこなしていないだけなのですが、段組から約もの指定がいざ出力するとなると、化けに化ける。3000円以上払ってるソフトの補填をフリーソフトで行なうこともあって、なんだかわびしさが・・・この話は終わりです。

デス・イン・ジューン、ボイド・ライス、ジム・フィータスの三者が今回の特集である。いずれも日本では80年代が知名度のピークを迎えているが、三者ともに現役、それどころかフィータスに至ってはキャリアの絶頂にあると言っても良い。DIJは音楽を用いて、音楽の範疇を抜け出したライフスタイルの実践者であるため、他との比較はあまり意味がない。本の中ではDIJおよびダグラス・ピアースの出自と変遷、交流にフォーカスを当てている。ボイド・ライスはその活動の幅の広さから網羅はほぼ不可能というか、あらかじめ触れる点を決めておかないと収拾がつかない。ノンとしての活動とサイケデリック愛好者としての像に触れている・・・と思う。また、彼らは途中で距離を置いてしまうのだが、ナース・ウィズ・ウーンド、カレント93、コイルといった面々と共に一つの潮流を作り出していた。ここに関しては、より綿密なサーチと検証、筆力をもってまとめられるべきだ。
フィータスはインダストリアル、ボディ・ミュージックの先駆者としてのイメージが未だに強いが、現在のキャリアを見ればそれはほんの一部でしかないとわかる。コンポーザーとしての目覚ましい活躍、そして彼が抜擢された作品そのものを知るきっかけになればいいと思う。『ザ・ヴェンチャー・ブラザーズ』のローカライズが実現することを願う。

この分野の本はひとまずストップ。やるにしても、以前の『Missing Sense』を加筆修正して、今回のものと統合させるなど、アレンジが主になるだろう。音楽については書きたい、まとめたい分野がまだまだある。評論といった大層なものよりは、アーカイブの一つとして作っているので、着手すること自体は簡単だ。さて、今後はどうなるのか。


(16.6/9)