![]() 永野護『フール・フォー・ザ・シティ』が復刻されるとのことだ。去年だかに買って、ぱらぱら読んでいた。一番最初に読んだのは、20年以上前の古本屋にて買った時だが、一切内容を覚えていなかったので新鮮でしたわ。 特に重要でないシーンに、女性を助けた主人公が、女性から「いい人ね」といわれる。それに対して主人公は「よく言われるけどそれだけさ、それは半分バカにしてる言葉だ」的な返しをする。 これと近いものに、書いた文章などに対する「興味深い」というレスポンスがある。資料的価値に重きを置いた記事をnoteなどにも書いているのだが、これらの仕事を包括して「興味深い」と言ってもらえる時が多い。だが、それ以外のことばで表現された機会となると途端に少なくなる。「いいね」みたいなもので、「興味深い」とは備忘のためのマーキングくらいのものだと思っている。これに対して「もっと感想くれ」とか言いたいんじゃなく、要はそういうものだから外からのリアクションを過度に意識するのはやめようというだけの話だ。世は発信されたものに溢れている。どんな人でも脳は一つなので、すべてに同じ比率のエネルギーを注いでリアクションするなんて無理だろうから。適切な反応が出るまでに時間がかかるということもある。企画でもなんでも、突発的にポンと成り立つものではないはずだ。あと、これは自分の場合だが、無駄に文字数が多い。現代人に1000字以上は「こういう媒体上では」やさしくないだろう。同じアラフォーになったタナカに読ませたとして、どう思うだろうか。 過去には興味深い≒ナッシングスペシャル、特に面白くはないという意を見出すこともあった。「調べごとは時間がかかるけど、時間さえあれば誰でもできるから。時間と体力があったらわたしもやってます」とか奇妙な飛び道具を投げてくる人もいたが、そういう人はおそらく何もしないだろう。何もできないくらいには忙しかったり、あちこち弱っていたりするのかもしれない。何かしてればエライみたいな考えは一番嫌いなもののひとつなので、そういう意見も納得こそしないが否定はしたくないな。関わる理由もないが。 (25.10/25) |
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