いい塩梅だ『ガンバード2』

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レトロゲームを遊ぶ悪癖継続中。今回はSteamで購入した『ガンバード2』(1998)である。小学生だった当時、友人(の兄)がドリームキャスト版を指して「難しすぎてクリアできんわ」とサジを投げていたことが思い出されるが、後の『怒首領蜂』など「弾幕」がデフォになったSTGに見慣れてしまった(クリアできるとは言っていない)今、息抜きに遊ぶには丁度よいタイトルとなった。配信版はアーケード準拠で、ドリームキャスト版にあった隠しキャラ「モリガン」はオミットされている。また、酷すぎるアインのエンディングは画面黒塗りという処置。

彩京STGらしい弾速と、そこに『怒首領蜂』の影響があってか、弾幕が導入されている。後年のタイトルに比べれば全然マシで、実質覚えゲーなところもあるのだが、それでも5面ザコ敵の弾や6面ボスの弾幕はそれ以前の彩京タイトルと比べればビックリできようもの。敵機体に接触してもダメージこそないが、パワーダウンしてしまう仕様も覚えてくださいといわんばかりだ。弾消しのできる接近攻撃との兼ね合いもあるだろうが。記憶よりも速いと思ったが、移植版で処理落ちがあるなどの報告は特に見当たらず。難易度設定ができるので、エンディング目当てで低難易度クリアを続けていれば、そのうち上手くなるだろう。一応ノーマルで1クレジットクリアはできた。
珍しくボムに余裕があるゲームなので5面まではなんとかなる。これは開発側が弾幕の導入を多少は心配していたことへの配慮なのだろうか。その割に4面の時点でザコ敵の弾が激しくなるのだが。6面はひたすらボム。ボス以外でもトリッキーな弾幕が激しく、しばらくはコンティニューを重ねて力押しでしかクリアできなかった(2周目なんてもってのほか)。火力重視ならパルビロかアインで行くのが王道だろうけど、そこはほらキャラ萌えってやつもありますから。タビアはボムの発生が遅いが、弾消しも兼ねた接近攻撃と当たり判定の小ささが嬉しい。慣れると他キャラに乗り換えるのが至難の業となるが、コンビエンディング(1P2Pの組み合わせごとにエンディングが用意されている。1人モードでは2人のキャラクターを交互に使うことになる)のためにはある程度特性を把握しなければならない。機体性能に結構な差があるとこは彩京らしいが、そこをカバーするのも結局ボムである。スコアラー的にも『2』は満足する出来らしいが、やっぱりキャラ固定するもんなのかしら。どのみち自分には関係がない。

縦STGは年上のお兄さんが独り言をつぶやきながら嗜んでるものだという偏見を抱いたのは『ガンバード』を触った時ぐらいのことだろう。「年上のお兄さん」から学んだものは多い。聞いてもないのに薦めてくるものから本棚にしまってあるものまで、いずれも「周りに知らせたくない」といわんばかりの閉鎖的(聞こえ悪くてすいません)な雰囲気を持ちながら、不特定多数(ネットとか)の同好の士がいる。そんな薄いオタク選民思想にちょっとした憧れと忌避があった。自分がエロゲーと縦STGという自己完結極まるジャンル(ひでえな)にある時期までタッチしなかったのは、身近にいた年上のお兄さんになってしまうことを危惧したからだろう。過去形にしたのは、今では自分もブツブツ独り言もらしながら縦STGというかレトロゲーム全般に励むおじさんになったからであるよ。この調子で『戦国ブレード』と『戦国エース』、和モノ繋がりで『ぐわんげ』と『まもるクン』も配信してほしいッス、マリオン様。※どちらも配信されてました。


(21.3/9)