Nurse With Wound / Trippin' Musik![]() |
Organum Electronics / Organum Electronics オルガヌムことデヴィット・ジャックマンの新作はオシレーター経由のノイズで埋め尽くされた意外な内容。ホーリートリロジーや前回の超ストイックな音楽から一転して、貫禄すら漂うオールドスクールなノイズに辿り着いた事実に驚くばかりだ。もはや作品の質ではなく、どう生きるかに注目がいく御仁であるね。 |
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Masstishaddhu / Anthropological Field Recordings For The Dispossessed United Dairiesからも出していたTNB周辺のグループ、と思いきやメンバーが共通している別プロジェクトの蔵出し音源。名は相変わらず読めない。CD2枚におよんでエスニックな楽器とザラついたノイズが重なり合うサイケデリック・ラーガが放たれる。ジャケットが謎だけど確かに音とピッタリだ。 |
Julian Cope / John Balance Enters Valhalla ジュリアン・コープがひっそりと出していたジョン・バランスに捧げるアルバム。音はフォークからエレクトロニック、交響楽のつまみ食いと多彩でコイルの音楽が掠めていったものをなぞっている、と言われればそうなのだが、あっさりしすぎている印象も。とはいえ、立派なファンアイテム、お布施の域であることはリスナーならば承知のことであろう。 |
BUDDHA BRAND / これがブッダブランド! D.L.逝去後に発見された蔵出し音源集。もっとボリュームがあると思っていたが、さすがに全てを残ったメンバーの独断で出すのは難しいらしい。ボツにしただけあって特段驚くようなところはないのが正直なところだ。「女体の狩人」はレア盤として有名だったが、この度めでたく収録された。元ネタは何? |
Robert Haigh / Black Sarabande![]() |
Valley Hi! / Valley Hi!![]() |
Andrew Liles / Do the Get Older?![]() |
Ocean Youth Club / Divide self バルセロナの作家とコリン・ポッターのプロジェクト。アナログとストリーミングという時世らしさのあるリリース。SND~ラスター・ノートン的ビートとグリッチがクラウス・シュルツェ直系のエレクトロニクスに乗っかり、めちゃくちゃ気持ちよい。絶え間なく鳴り続けているのに穏やかになれる矛盾したトリップ体験。 |
ELECTRIC SEWER AGE / Contemplating Nothingness ダニー・ハイドがスリージーらと着手していたプロジェクトで、コイルの延長線上にあるサウンドではあるのだが、いかんせん何かが足りない。それはジョン・バランスなのかもしれないし、作曲そのものに差異があるのかもしれない。昨年にCDが出ていたようだ。 |
CQ / NAUTILUS ~恋する潜水艦~ まさかと思ったが確かに初のソロアルバムだった。2013年ごろからMutaと始めていた企画が原型になっているようだ。トラックとネタ使い、そして今や恐竜のような存在感を放つ下ネタリリックと良くも悪くもオールドスクールなのだが、ストーリーらしいものを持たない散文あるいは寝言のようなリリックは流石。最後の最後でしんみりさせるのは年の功か。「Go For It」の元ネタって何? |
JAGATARA2020 / 虹色のファンファーレ![]() |
石原洋 / formula 20年以上経ての新作ソロ。ゆらゆら帝国育ちの俺からすればこれこそがシティポップよ。頭の中で歩いた都市、そこで鳴るサウンドスケープによってもたらされる好奇心とノスタルジアを引き出された。これはいずれ長い文を書く。 |
やくしまるえつこ / アンノウン・ワールドマップ 砂原良徳リミックス目当てでプレイ。相対性理論よりもこのコンビで一枚アルバムを作って欲しい。 |
Felix Kubin & Hubert Zemler / CEL![]() |
KOPY, Tentenko / Super Mild![]() Tenetnkoサイドのエレクトロニクスが絶品!! |
Othon / The God within オソンが珍しくフルアルバムをリリースしていたが、彼のルーツであるピアノ・ミュージックになっていて少しびっくり。クラブ風の音楽性への反動かと思いきや、ハウス調にアレンジしたリミックスまで出していて、さすがの一言。 |
Mirco Magnani+Ernesto Tomasini / MADAME E.![]() |
Michael Cashmore / The Doctrine Of Transformation Through Love II ![]() |
SEGUE-4 / 通俗奇跡のふる夜に [A Night of Common Miracles] ![]() |
Nine Inch Nails / GHOST V & Ⅵ コロナ騒ぎを受けてNINが無償で公開したニューアルバム。インストゥルメンタルで、アンビエント的なタッチが不気味なまでに世相と重なっている。コイルのような旋律が聴こえるのはファンとして嬉しい。バリエーションも豊か上に、位相からパン振りまで凝っているからイヤホンで聴くと発見多し。 |
Sinister Senile / Musique for Interstellar Travel ![]() |
Hans-Joachim Roedelius / Tape Archive Essence 1973-1978 新作も出したレデリウスだが、同時に出たこの発掘音源の方がずっと良かった。イーノからの影響と断じるのはレデリウス(とメビウス)を過小評価することになるだろう。クラフトワークと並んでポストパンク時代のアーティストを刺激したエレクトロニクスの重要資料。 |
Shota Hirama, former_airline / 結論ライツ 2018年に限定リリースされたスプリットシングルがデジタル配信。shotahiramaによるNWW的コンクレートと、fromer_airlineのクラウト遺伝子バリバリのエレクトロニクスが醸し出すデカダンス。 ![]() |
V.A. / Watch & Pray - Five Years of Studious Decrepitude![]() |
JG Thirlwell & Simon Steensland / Oscillospira![]() |
Freetempo / Imagery 叩き売られていたので保護。Scoobie Doが参加している曲目当てだったが、当時リリースされた12インチに収録されているものだった。あれでしか聴けないと思っていたのだが・・・。2000年代の音と尋ねられると、こういうピアノハウスが真っ先に浮かんでしまう。 |
banetoriko / 昇り水 妖怪ノイズメーカーことbanetorikoの新作は初期のAUBEにも通じるミニマリスティックな音響。官能的な音色とさえ呼べるドローンは、ノイズ=雑音というラフな認識から遠いところにある。打って変わってパーカッシヴになる後半もかっこいい。 |
Leo Okagawa / Ulysses![]() | Soft Power / BRINK OF EXTINCTION![]() |
V.A. / Hard To Be A Killer - A Tribute To Ralph Gean![]() |
Aksak Maboul / Figures 長い時を経ての新作。室内楽のオーガニックな面はもとよりだが、やけにステレオラブみたいになったなと思ったら本当にレティシアが参加していた。浮世離れというかフィクション性の強い世界観なのに、どうしてか鼻につかない。国内盤にはインタビューを収録したライナーが付いてきて、レコメン系ネットワークの豊潤さが垣間見える。 |
Pale Cocoon / 繭 カルト的な人気を誇っていたバンドのカセットが再発。10インチ『青空の実験室』などの音源も今後リリースされるのだろうか。ニューエイジ文脈で触れれば甘美とすらいえるサウンドだが、私的には体験してこなかった80年代の薄気味悪さが強く出ていて、不安にさせてくれる音だった。じゃがたらやNOISEにも同じことがいえる。 |
former_airline / Nu Creative Dreams![]() |
YoshimiO x 和泉希洋志 / Live In Temple Inryo YOSHIMIさんと和泉希洋志氏のデュオ。即興をモヂュラーに通して出されたエレクトロニクス、いや音響と呼ぶべきか。ララージとの共演というからオーガニックなドローンがずっと続いているものだと早とちりしていた。バリバリにサイケデリックです。手作りパッケージは流石の和泉氏といったところ。 | 分水嶺 / ファーストギグ 08112019at 七針 2019年のライヴ録音で、元の音源に環境音がミックスされたリミックス音源も同時収録。白眉は後者で、特にカラスの鳴き声とギターファズがコラージュされた1分弱の時間が頭から離れない。ピアノも歌声も軒先から聞こえてくるかのよう。そこにいる人はもういないような、ずっと昔の記録であるかのような、そもそもライブとはそうであるような?ともかく、かつての日常が恋しくなってしまう一枚だった。 |
テニスコーツ / Changing 自分たちで用意した音楽ストリーミングサービスを発表すると同時に投げ込まれた、2020年代リアルヒップホップ・・と書くには照れ臭いため、ここは「うた」と表現させてもらう。怒りと絶望が呼び水のぼやき・つぶやき・日本語ラップ。リリースと同時に聴きたかったぜ。俺たちもまずは詩を書こうじゃないか。 | Scoobie Do / Bootleg-tic Girl 12 昨年のツアーから収録したライヴ音源。日本的ロックバンドしぐさに磨きがかかりすぎたせいか、思わせぶりポエトリーな歌詞から、シティポップに目配せしたサウンドまで、このコロナ時代では不格好この上ないのが実情。しかし、ここからバンドがどう生き延びるか気になるのも事実なので、どうなろうと付き合う。通販限定。 |
irr.app.(ext.) / Inception & Silence Undivided![]() | Jim O'Rourke / Shutting Down Here EメゴとGRMとの提携レーベルから出たアルバムというか30分弱の1曲。特定の録音を新しい音へと変化させていくGRM直系の伝統的なミュージック・コンクレートにだが、コラージュ的に描かれるダイナミックな音変化が物語性とさえ呼べる展開を生む。NWW『Homotopy to Marie』を想起してしまうのは、あちらもGRMを筆頭にした電子音楽古典がルーツであるからか。修辞的に表したくなる魅力には欠けるが、そのドライさがジムさんらしさだと思っている。 |
GRIM / Hermit Amen 今回もすごいGRIM。メロディの比重が高いだけあり、ノイズとのコントラストがますます顕著となった。避けられぬ退廃の下で生きるための、サバイバルのための音楽だ。強気にニューエイジと呼びたいもの。 | Noveller / Arrow 昨年はイギー・ポップのアルバムでも作曲していたノヴェラーが、トレードマークのギター(音)から離れたドローンになっていて驚き。JGサールウェルのゾルドクスにも関与していたように、作曲の器としてのエレクトロニクスに凝っているようだ。ストイックに響きのみを重視するわけでなし、展開で見せてくるところもゾルドクス的。音の発生源が何なのか気になってしまう、ピュアな好奇心に支えられた一枚だ。 |
Einstürzende Neubauten / Alles in Allem 時勢に沿った新曲MVが面白かったノイバウテンのニューアルバム。ジャケットから想起できるように、演劇またはオペラ、とにかくステージの上で繰り広げられる非現実群像劇のサウンドトラックといった趣。空白も演奏の一部といわんばかりの「間」を重視した構成からもそんな印象を受けた。ボウイのようにオペラを書くことが一つのゴールだろうか。歌詞対訳付で国内盤は出ないかな? | Matt Elliott / Farewell To All We Know![]() |
Current 93 / Horsey House Of Mythology内に設けられたC93復刻専門レーベルのリリース第一弾(同時に2000年の『Sleep Has His House』がある)。88年後半の英国と日本で録音した音源をパッケージしたものの再発で、ここに未発表音源が大量に追加されている。白眉は89年の日本公演からの1曲で、これは今までお披露目になっていない新宿アンチノック公演での演奏(のはず)。他の曲も半分が来日時に静岡で録音された貴重な記録だ。オリジナルのジャケットはスティーヴン・ステイプルトンの実子・リリスによる馬の絵だったが、再発にあたってTibetによる「それらしい」絵に差し替えられている。 | Momus / Vivid 前作同様、ベルリンの壁近くで拾った(?)アコーディオンをフィーチャーした歌曲集。COVID-19のせいで自宅にこもる生活が普遍的になった今、日々録音と撮影に励んでいたモーマスの存在感が一段と増す。軽症とはいえ罹患していたようで、その経験含めてか、これまで以上に退廃的な歌詞が目立つ。日本の民謡的な旋律がわずかに残っていて、これがまた歌に合っている。7月には自伝も出版されたようだ。 |
Shirley Collins / Heart's Ease 前作から4年経過してのニューアルバム。「素直に歌えるようになった」と90を間近に迎えた歳でいってのける姿勢に脱帽。ドリーとのデュオ時代の再演からオリジナル曲まで収録されており、バックを務めるCOIL組(オシアンとミヒャエル)がCurrent 93の時と同じく良い仕事をしている。時勢をも無視した超然さが、どうしてか郷愁を誘う。 | IANNIS YOAKE / omoide/memorie コリンズのような欧州フォーク先達がもたらす郷愁の感覚は、やがてネオフォークと呼ばれる世界にも継承されていくのだが、決定的な違いに北欧神話に基づくヨーロッパ主義を筆頭とした超個人的世界観があった。しかし、この日英人デュオの音楽は、コロナ以前の「現代」、そこにあった個人の生活を儚む(=現在の混迷に狙いを定める)ことで、自身を取り囲んでいる世界を逆説的に描き出す。このパーソナルな視点こそ現代のネオフォークたる所以ではないだろうか。同時にネオフォーク自体が元来そういうものであるはずだったと、トニー・ウェイクフォードの参加を見て思う。 |
Christoph Heemann / perception and association ![]() | Little Annie / A Bar Too Far おなじみポール・ウォーフィッシュとのデュオによる新作。NYPだが収益はBLM運動へのサポートにあてられる。歌声もちょっと似てるが、ニコのように貫禄たっぷりのシャンソンだ。マーク・アーモンドの新作と並べて聴きたい。 |
Bobbie Watson and Jon Seagroatt / Mortal Tongues EP 自宅録音のプロジェクトに招かれたことがきっかけで制作された音源。再始動後コーマスの中核を担うジョンが大々的に作曲している。2015年に連発されたプロジェクトのように、とにかく古典的かつハイブリッドな音楽を生むコンビなのだが、いかんせん活動に波がある。ボビーの歌声も相変わらずきれいだ。 | Andrew Liles / Duly Noted![]() |
Monastery / Dream Weapons (Vol. 1)![]() | SEGUE-4 / i/sol![]() |
Kowalski / Schlagende Wetter ジャーマン・ニューウェイヴの中でもマイナーなバンドであるコワルスキの復刻。コニー・プランクがプロデュースしたシングル曲もボートラで収録。DAFよりもロック志向で、ディスコ調でないビート重視の音楽はきたるEBMの予兆か、すでに登場していた同類への合図なのか。労働者というコンセプトというかアイデンティティからもテスト・デパートメントを連想。 | Jon Brooks / Applied Music Vol.3 Clay Pipeでも新作を出したばかりのジョンが自分のレーベルからも連続リリース。で、これはその一つ。ニューエイジ再評価の流れとは無関係の、タイムレスな音楽としてのイージーリスニング。 |
Eyedress / Let's Skip to the Wedding 結婚して人生の軸が自分から家庭へとシフトした意気込みがジャケットからも伝わってくる。トリップホップ色強い楽曲がネオアコ風のメロディアスなものとなり、少々躁的な印象も。つまり好きなタイプだ。 | Michael Rother / Dreaming アナログとストリーミングだけという今どきなリリース形態だった。女性ボーカルをフィーチャーしており、最初はちょっと慣れなかったが、後ろの音はハッキリとしたミヒャエル印。Neu!の3枚目が好きな人が特に喜ぶ。 |
U96 & Wolfgang Flür / Transhuman ウォルフガング・フルーアが久々に出した音源。コラボレーションがメインなのは変わらないし、結局クラフトワークなところも然り。タイミング的にフローリアンの死に触発されたわけではないが、これも縁か。 | V.A / Avenue With Trees - A Second Language cornucopia + Secondaries![]() |
岩本清顕 / SOUGI+![]() | Leo Okagawa / Some Magnetic Phenomena![]() |
Oneorthorix Point Never / Magic Oneorthorix Point Never そんなに入れ込んでないけど、耳に入る機会こそ多いOPN。架空のラジオというコンセプトも、偏在する音楽(薬局のMIDIから流行歌まで)へのアイロニーかつ、そのパンク版として機能している気がする。3曲目がいい。ジャケット最高! | Andrew Chalk / Incidental Music 50本限定のカセットだが、ほぼ同時にbandcampでもデータが販売されていた。買う人はブツで買うだろう。データとフィジカルの差異にこだわるからこそ、作り手の事情を察するにもファンの務めなり・・・勝手に言ってるだけです。 |
former_airline / Postcards from No Man's Land![]() | SUTCLIFFE JUGEND / The Deluge![]() |
Masstishaddhu / Shekinah United Dairiesから出たアルバムのカセット再発。TNB周辺のプロジェクトとして知られているが、れっきとした別個のグループであり、そこにルペナスたちが関与したといったほうが正しい。UDにしては珍しい密教的サウンドで、ラーガ風のノイズは今でも強烈に聞こえる。 日本のadvaita recordsからリリース。 | YURIKO MUKOUJIMA / SOLO![]() |
Scoobie Do / Alive Song 配信限定シングル。ライヴが糧だったバンドにとって今ほど辛い時期はないだろう。そんな中で歌われる、空虚でさえある未来への歌。311後の数年間に出した曲を聴いた時もこんな気分だった。歌うまでもなく「生きることに取りつかれている」者たちによる(たちに捧げる)、まじない+呪い=ロックンロール。 | 透湖(BOKUGO) / 荷物は背負ったまま![]() |
COIL / Sara Dale's Sensual Message Threshold Archiveシリーズとしても蔵出しされた映像作品へのサウンドトラック。スリージーのCM仕事にも近い、ラウンジ風の口当たりの良さがちょっと意外だ。とはいえ無難なリリースであることは確か。デレク・ジャーマンに捧げた「Theme of Blue」シリーズも収録されている。ジャケットはバブズ・サンティニことスティーヴン・ステイプルトンの描きおろしで、この絵は2017年に氏の家を訪れた時に見かけた。 | Shuta Hiraki / Circadian Rhythms Vol.1![]() |
Scoobie Do / 同じ風に吹かれて![]() | Nurse With Wound / Cabbalism Vol.3 &4 限定版として出ていた『Cabbalism』の追加音源と、コリン・ポッターによる新規テイク(?)が入ったCD。徐々に様相を変えていくドローンで、NWW的サイケデリアが堪能できる。上記の限定版を買っていなくて得した。それにしてもジャケットがいい。 |
El Varerie / I D A 数年前に購入した作家のbandcampアカウントを覗いたら、新しい曲が追加されていたので購入。ウィスパーボイスとパーカッションによる宅録だが、空間系エフェクトが控えめなこともあって本当に部屋で歌っているだけのような朴訥さがある。たくさんあるようで、実はそれほど出会わない。 | Leo Okagawa / Caprice![]() |
Sigur Ros / Odin's Raven Music 2002年にレイキャヴィクで開かれたオーケストラ編成の演奏が突然音源化。今までされてなかったのが不思議とはいえ、これは嬉しい。ヒルマー・オーン・ヒルマーソンも参加。 | Salami Rose Joe Louis / Chapters of Zdenka 前作と相対するダークな一面を描いたという新作。針飛びしてるようなループと奇妙なリズムのビートがより顕著となり、一時期のNWWにも近いサイケデリアを持つ。リンゼイは自分にとってのステレオラブ、モンド・ミュージック、そしてヒップホップ。 |
Colin Potter & Phil Mouldycliff / Avian Catalogues 長期間にわたって集めたフィールドレコーディングを素材にした音響作品。アルヴィン・ルシエ的な反復の利用ではなく、一マテリアルとしての鳥の声にこだわるディレクションはNWW的だ。 | Snakefinger / NEW!!! Snakefinger - Who Do You Love (B-Sides & Rarities) スネークフィンガーの蔵出し。まだ手付かずの音源がこんなにあったのか。鳴りだけでわかるこの人だけのギターが心地よい。 |
Anthony Moore / Out オリジナルジャケットをひっさげて再発されたソロアルバム。レコメン系のイメージにある複雑なポップ、それが十二分に発揮された作品。CDの方を購入した。 | COIL / Musick to Play in the Dark 1 名作が念願の再発。『2』もすぐに出るものだと信じている。ニューエイジやIDMに分類されてもいいし、どちらでもないとも言えてしまうCOILだけの音楽だ。「Red Queen」はやっぱり名曲。 |
Galapagos Oxyxpxc Show / Japonica Anarchic Value Set![]() | V.A. / 聖みろくさんぶ 静岡は浜松にあるおでん屋「みろくさんぶ」を拠点に活動するバンド/作家たちを収録したコンピレーション。帯から何から80年代のインディーズへの愛着と、それを選び続ける情熱をパッケージしたサイケ盤。新しいとか古いといった迎合よりも、まずは自分の血肉が何なのか知ることが大事だ。三島の世界の断片が歪に、しかし確かに重なるKonori spや、変わる世界の下でも変わらない土臭さであろうパワー・オブ・プレコの歌とギターが重く響く。ソナーはこれまた別格というか別の地平からやってきたような圧あり。 |
Swans / Children of God やっと復刻された名作。2010年代以降の作品と比べたら見劣りするところもあるが、ジャーボーたちがいた時期の作品はやはり独特。 | Cabaret Voltaire / Shadow of Fear リチャード・H・カークのソロになったキャブスの新作。カークのソロでも顕著だった「80年代までの」クラブ・ミュージックへの愛着が発揮された秀作。無駄のないスウィート・エクソシストに回帰しがちだが、デトロイトテクノ風の叙情を残した本作(特に後半)も悪くなかった。クオリティ云々より現代に新作を出していることの方が重要だ。 |